生活保護費の受給額は地域によって、また世帯の人数によって異なります。
世帯人数が同じでも、地域が異なれば受給額も異なります。ちなみに札幌は【1級地−2】に該当します。
地域の級地区分
北海道内では下記の通り分類されます。
【1級地−1】なし
【1級地−2】札幌市・江別市
【2級地−1】函館市・小樽市・旭川市・室蘭市・釧路市・帯広市・苫小牧市・千歳市・恵庭市・北広島市
【2級地−2】夕張市・岩見沢市・登別市
【3級地−1】北見市・網走市・留萌市・稚内市・美唄市・芦別市・赤平市・紋別市・士別市・名寄市・三笠市・根室市・滝川市・砂川市・歌志内市・深川市・富良野市・伊達市・石狩市・北杜市・亀田郡七飯町・山越郡長万部町・檜山郡江差町・虻田郡京極町・虻田郡倶知安町・岩内郡岩内町・余市郡余市町・空知郡奈井江町・空知郡上砂川町・空知郡南富良野町・上川郡鷹栖町・上川郡東神楽町・上川郡上川町・上川郡東川町・上川郡新得町・勇払郡占冠村・勇払郡安平町・中川郡音威子府町・中川郡中川町・中川郡幕別町・天塩郡天塩町・天塩郡幌延町・宗谷郡猿払村・枝幸郡浜頓別町・枝幸郡枝幸町・網走郡美幌町・斜里郡斜里町・斜里郡清里町・紋別郡遠軽町・紋別郡滝上町・紋別郡興部町・紋別郡西興部村・紋別郡雄武町・沙流郡日高町・浦河郡浦河町・日高郡新ひだか町・河東郡音更町・河西郡芽室町・河西郡中札内村・足寄郡陸別町・釧路郡釧路町・川上郡弟子屈町・標津郡中標津町・標津郡標津町・目梨郡羅臼町
【3級地−2】それら以外の市町村
上記で分類された「級地区分」によって保護費が変わってきます。
保護の基準表(令和6年7月〜)
ちなみに、札幌市は【1級地−2】となります。では、実際に札幌市を例に計算してみましょう(江別市も同じ「1級地−2」ですので同じ基準となります)。
札幌市の公式サイトでは令和6年7月からの保護の基準表が公開されています。https://www.city.sapporo.jp/fukushi-guide/documents/seikatsuhogo-r6-7kijunn.pdf
上記URLより引用
計算式は下記の通りです。
(第一類×逓減率)+第二類+特例加算+経過的加算(本体)
この式で計算された金額が「最低生活費」となります。具体的に、山田さんの例で計算してみますね。
計算例
山田さんの世帯は3人で生活しています(あくまでも例です)。
山田太郎・・・82歳(高齢)
山田一郎・・・57歳(病気)
山田華子・・・30歳(病気)
それぞれ働けない理由はカッコ内の通り、高齢や病気です。
この山田さんのご家族の場合、まず1類から
山田太郎 38,690円
山田一郎 45,520円
山田華子 45,520円
合計 129,730円・・・①
山田さんの世帯は「3人」ですので、上記①に逓減率0.75をかけると、118,350円となります。これが1類の金額です。これに第二類の基準額である44,730円を足すと、163,080円となります。
この金額に特例加算(3,000円)と経過的加算(0円)を加えた額である166,080円が生活扶助の額となります。これに住宅扶助(3人の場合、46,000円以内)が加わります。住宅扶助は実額支給ですので家賃を除いて166,080円で月々のやり繰りをして生活していくことになります。
その他に、「期末一時扶助」として3人世帯の場合は、12月に22,720円が支給されます。これで年末年始、ちょっと美味しい物でも食べてね、ということなのでしょうか。
また10月から4月までは毎月「冬季加算」20,620円が加算されます。これはいわゆる「灯油代」ですね。札幌は暖房費がかなりかかりますから、それに充てることになります
16万円程で3人が生活するのは困難!?
そう感じるかもしれませんね。でも、これから説明する様々な支払いがなくなります。
生活保護受給中になくなる支出にはどんなものがある?
たとえば、次のものは支払いがなくなります。
- 医療費(外来・入院の治療費、処方された薬代)
- 健康保険料(国民健康保険等)
- 国民年金保険料
- NHK受信料
一番大きいのは医療費ではないでしょうか。特に高齢になりますと医療費が高額になりますが、それが一切かかりません。
遺族年金や障害年金などがある場合はどのように計算する?
個別具体的な計算については、当事務所で無料で計算いたします。また、生活保護受給が可能かどうか、詳細をヒアリングして受給の見込みや受給するためには、今何が求められているのかをお伝えできます。
ざっくり申し上げますと、上記で計算した「最低生活費」を下回る預貯金・現金しかない場合に生活保護を申請することができます。
ただし、どのタイミングで申請すると損をしないのか!? これが重要になります。
まずはご相談ください。